二宮尊徳翁

2009年10月26日 月曜日

気学周期の180年「上元期(復興時代)・中元期(充実時代)・下元期(下克上時代)が各60年」です。下元期(昭和59年が下元期の始め)に入り平成21年は26年目に当たります。

今から180年前の下元期時代は、今の時代と類似して重なる要因がいくつかあります。現在の赤字国債800兆円と同様に徳川幕府・各藩は赤字財政が重く発生している状態の中で、商人が強力な財閥として影響力を増大して行きます。つまり貧富の二極化です。そして明治維新までの上元期までの間、天保の改革や開国への兆しや安政の大獄や地震、そして黒船襲来へと激動の下元期が続いて行きます。

この下元期にあたる徳川時代後半の時に登場した人物が、二宮金次郎(尊徳)翁であります。

衆院議員を親・子・孫で務める故河野一郎氏・河野洋平元衆議院議長・河野太郎氏(今回の自民党総裁選で敗れるが派閥を批判した)らは、二宮金次郎の妻方の一族であります。そして我々の小学生時代に薪を背負った金次郎の銅像が校庭の隅で見守っていた事を思い出します。

約180年近く前の下元期にあたる徳川時代に一農民から破産寸前の藩を次から次へと再建し、勤務・分度・推譲の精神の教えを後世に残した人物であり、豊田佐吉氏(トヨタ自動車の基礎を築く)・松下幸之助氏(ナショナル松下電気創業者)・土光敏夫氏(経団連会長等々歴任)らの人達に多大な精神支柱を与えたのであります。

二宮尊徳  天明7年7月23日生まれ(旧暦)
      1787年9月4日生まれ(新暦)
      本命六白金星丁未年・月命八白土星戊申月生まれ

江戸後期の農政家・報徳主義の創唱者・通称金次郎(尊徳)・身長5尺526寸(約170cm)筋骨たくましい偉丈夫と伝えられる。

相模国足柄上郡栢山村(小田原市)の百姓利右衛門と妻よしの長男。14歳で父を失い(本命南方位廻座・離別)その2年後に母が死亡(本命坤方位(南西)廻座・育成努力)伯父の家に預けられたが、奮励努力して没落した生家を20歳で再興した(本命乾方位(北西)廻座・成就)。

文化9年(1812年・八白土星年・本命東方位廻座・発展)小田原藩家老服部十郎兵衛家の若党となり文政元年(1818年・二黒土星年・本命南廻座・名声名誉)服部家の財政建て直しを依頼され、倹約と借入金の運用によりそれを成功させた。

同5年(1823年・六白金星年・本命中宮位廻座・開花・結実)その功により小田原藩に登用され、藩主の分家旗本宇津氏の領地下野国桜町領(栃木県真岡市二宮町)の難村復興を命じられ天保8年(1837年・一白水星年・本命北方位廻座・苦労・厄年)にかけて報徳仕法のモデルと言われる桜町仕法を施して成功。

天保4年(五黄土星年)以降、旗本川副氏の領地常陸国青木村、細川氏の谷田部、茂木藩宇津氏の一族である大久保氏の鳥山藩、石川氏の下館藩、真岡・東郷両代官所支配の幕領、日光神領など現在の茨城・栃木県下の北関東各地の仕法を手掛けた。

のちに二宮門四大人と呼ばれる富田高慶・斉藤高行・福住正兄・岡田良一郎はいずれもこの間に教えを受けた門弟である。子の弥太郎尊行も尊徳を助け娘文子は高田高慶に嫁入りした。尊徳は晩年、御普請役格二十俵二人扶持の幕臣に取り立てられ日光領仕法中、下野今市で病没(安政3年10月20日・旧暦・1856年11月17日新暦・本命九紫火星亥年)。

これらの領主層から依頼され領主の趣法あるいは主法として行った難村復興事業を行政式仕法と言うが、そのほか地主・豪農が中心となり村民の自主的な組織である報徳結社によって報徳の教えを実践する結社式仕法が各地に普及した。

報徳仕法が成功した要因のひとつは事前に詳細な調査を行ってプランを立て、領主をはじめ地主・農民の分に応じて消費を規定した。「分度(ぶんど)」を画定し、余財を自己の将来や他人のために「推譲(すいじょう)」することとし、報徳金と称する領主と農民との中間に位置する資金を創設運用したこと。

もうひとつは窮乏する共同体の経済から上昇農民の自立を目指す「勤労」エネルギーを褒賞制度などによって引き出したことである。

明治以降、内村鑑三(代表的日本人著)などは経済行為の基礎としての道徳を説いた尊徳を肯定的に評価した。明治政府は国民教化の観点から尊徳を顕彰し明治37年以降、修身教科書に孝行・学問・勤勉・精励・節倹などで多くの徳を備えた人物として登場させた。今日でも勤倹節約の模範人物としてのイメージが強く残っている。

二宮尊徳翁遺訓
一、 働きを最上の喜びとし、勤労を尊び、物を大切にする。
一、 自分と同じく他人を敬愛し、互いに長所・美点を育て上げる。
一、 人々の意見を尊重し、多数の幸福を念願する。
一、 自然の恩、社会の恩、父母先祖の恩を感謝し、至誠を第一として働く。
一、 今日成すべき事を明日に延ばすな、明日には明日の使命がある。
一、 他人を生かせば自分も生きる。八十才になっても、希望を持つ者は青年である。
一、 繁栄の秘訣は人に幸福を与えるにあり。

激動する下元期時代に活躍し、そして180年後の現代も同じ下元期時代を迎えた状況の中、創意・工夫を以って、社会構築再興の時代の中にあるのです。まさに鳩山政権に期待するものです。

みちのしらべ「陰陽祐気学」本サイトはこちら

みちのしらべ 毎日の運勢はこちら

みちのしらべ 今月の運勢はこちら

タグ: , , ,