2009年2月 のアーカイブ

奈良東大寺二月堂のお水取りと陰陽道

2009年2月20日 金曜日

春を迎える行事として、奈良東大寺の二月堂における「お水取り」は有名であります。

もとは旧暦2月1日から14日間行われる修二会行事の一つです。

今日では3月1日より14日間で、12日目の香水を堂下の井から三樽の「お水」を汲みます。

この香水は若狭の国から送られる聖水とされ、同じ時刻に若狭明神の神宮寺で送水神事が行われ、神宮・僧呂・修験の神仏混合によりお水送りの行事が行われます。

二月堂の開祖実忠和尚が天平勝宝4年(西暦752年)に、菩薩衆である十一面観音の悔過行法の様を、人間の世に移し行なったのが初めだと言われております。

お水は若狭国遠敷明神鎮座地を流れる音無川を水源(鵜の瀬)としています。

奈良二月堂より遠敷明神は北方位の子(ね)の方にあたり子(ね)と午(うま)である南方位と北方位の関係と言う事になります。

子(ね)の冬至(一陽来復)で始まる陽差しも春分に至る旧二月は春の陽差しも本格の季節です。

陰陽道で北方位は一白で水性であり、若狭は奈良の真北方位で子(ね)の方であります。この若狭から送水されると言うのは「水」の象徴は北方位だからです。

そして子(ね)の方位は「陰極まりて、陽となすの一陽来復」の方位であり、陽動への発芽への始動であります。

東大寺修二会のお水取りの中には子(冬至)卯(春分)午(夏至)に至る相性(陽動)の理が伺い知られます。

お水取りに際しては椿の造花がいちじるしく堂内を飾ります。椿は「木」と「春」に分解されます。

廻り来る「春」の五穀を象徴する「木気」の精気それらを祝うのに最もふさわしい祭場は、都の東方位「卯の方」の東大寺二月堂です。

お水取りの根本義念は万象の無事の輪廻より、巡り来る春を今年も迎え、精気と活力を迎えると言う春迎えの行事であります。

古代日本神道は東方位と西方位における太陽思想が中心でありました。そこに南方位と北方位の思想を持った仏教、そして陰陽道思想が加わり東・西・南・北の揃った自然哲理が生じて来たのです。

その思想を受け継ぐ行事が東大寺二月堂のお水取りであります。

すべての遂行は陰陽道・五行説の理法の思想哲理によって成立している行事でもあります。自然の輪廻の中で迎い入れる春への期待を含む行事です。

みちのしらべ「陰陽祐気学」本サイトはこちら

みちのしらべ 毎日の運勢はこちら

みちのしらべ 今月の運勢はこちら

運は金銭では買えない。

2009年2月13日 金曜日

この度のL&G(健康寝具販売会社の組織的詐欺事件)、および関西の女相場師詐欺事件で相次いで逮捕される事件が起こりました。

いつの時代にも偽装や詐欺商法・マルチ商法等が出て来ます。

運命学を利用して、物を原価の何十倍の価格で販売して、裁判沙汰を引き起こしている詐欺事件です。

運命学は人が人生を歩む上で、より豊かなる安心と立命への手段であり、方法論であり知恵を示す教示です。

運命という実体の不明確・不確実なる分野であるために、いろいろな説や指導法が生じます。

人は自分の運命を見てもらうと言うのが一般的な行動です。人は見かけの立派な人に見てもらったり、話上手な人に見てもらう事で安心してしまいます。そうして高価な品物を買わされて先祖の供養が果されたり、運が明日からでも良果して来る気になります。

運命学は自然界を手本として、自然界の輪廻観を説くものであります。

人の成功・幸福と物質的充実とは、必ずしも一致しません。また宗教の悟りと言う無限の世界と商売の道の有限の世界との真義は正反対であります。

宗教の基本的概念は「人間忘れ去られることこそ最上の成仏」と説かれており、商売の道は「忘れさせない」ことが原点であります。

これらの考え方は仏教や宗教を語る上で、また商売の基本を知る上で、心して行く基本思考であります。

人は相形にとらわれます。こうした「忘れさせない」と言う商道の手段が、運命と言う不明確さに相乗して。霊感商法・詐欺商法・マルチ商法等なる商道が生れて来たとも言えます。

運命学は自然の輪廻観を説く以上は商売であってはならない訳であり、その人の悩み苦しみ不安等の相談的な要因から、人生哲学の問題までも含めた要因である広い範囲ですが、運は決して金銭では買えないものであり、どれだけ自然界を手本として実践し意義ある人生にするかにあるのです。

欲心(目的を持つ)も大切でありますが、同じくらい無欲(委ねる心)も大切であります。

運命学を指導相談している人で、その人の欠点とか短所をことさら強く言う人がおりますが、そう言う人は運命学の基本すら知らない人であり、生きて行くため生活の向上に尽力する方法・良くなるための手段を指摘してくれる人が本義の指導相談人であります。

宗教家でも占いでも運命鑑定でもそうですが、人間の弱い部分・性格の欠点を突く人は本当にその人のためにと言うより、自分のために自分が生活とか人よりも欲深い場合が多いものです。

「立命安心」と言う言葉があります。立命とは命を磨くことであり、それが安心(幸福)なる道の努力であり、手抜きの人生を行えば手抜きの結果となります。

人生には無駄と言うことはなく、無駄と言う道中があり、至らぬ心があってこそ、人生は花咲くのであり、金銭や財産名誉によって、因縁浄化や開運は招来しないのであり、自らの手足体で実行しない限り決して手抜きでは出来ないのです。

実践した人には、次世代に生き様が継承されていく面があるのです。実践実行の道こそ運命学の基本姿勢であります。

近江商人の伝統信条に「三方よし」と言う考えがあります。

商人である為の基本として「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」と言う教えです。こうした商いをすることの大切さが日本の代表的「商人道」には存在していたのです。

今流に言えば「モラルなき企業に商売する資格なし」と言えるのです。

みちのしらべ「陰陽祐気学」本サイトはこちら

みちのしらべ 毎日の運勢はこちら

みちのしらべ 今月の運勢はこちら

ストレスと上手に付き合う方法

2009年2月7日 土曜日

現代医学の中で「健康学の定義」と言うものが忘れられて来た経緯があります。

現代医学の中心役割は「対処療法」すなわち、どこそこが悪いからそこを治すと言うことに主眼があり「どうすればより健康的に過ごす事が出来るか」と言うことに余り定義がなかったのが実情であります。

病気をしないから健康であると言うくらいの認識であります。しかし現代社会において個人主義の確立する中でいろいろと心を悩ませる問題や事柄が多くなり、友人関係・職場の対人関係・家族の問題・夫婦の問題・等いろいろ生じて来てそれが知らず知らずに「心」を圧迫し、身体に影響を及ぼす病気へ発展して行く事になります。

昔は家族主義の体形で家においても社会においても問題解決のための人達・家長や村長・お寺の和尚さん等が尽力して相談に乗ってくれたり、解決に奔走してくれたりして、問題解決へ補ってくれた時代でありました。

ストレスとは精神的あるいは肉体的に等々、強く刺激する状況のことであり、それに耐えている内は健全状態にありますが知らず知らずの行動が負担になったり、苦になったりした時に、重圧に耐えられなくなりそれが病気への導火線となることが定義付けられて来たのであります。

日本においてもこうした「心療内科」が20数年前から生まれて来ていますが、近年よりその因果関係の深い状況が突き止められて来ているのであります。

ここ5年間の間に心の定期診断を受ける人が3倍以上の伸びで生じて現代病とも言える「心」から生じる病気を考え直すことが多くなって来ているのです。

こうしたストレスに耐えられなくなって来ている状況を心で感じて把握出来ている間は良いのですが、自覚の無い又プライベートなことである場合、何が心の重圧になっているかをまず探り当てて行かねばならないのです。

単に肩凝りであったり、不眠症であったりしている内は何とか対処療法で処理して行くことが出来ますが、身体全体に至る場合もあり心の因を解決しない限り回復に至らぬことが多いです。

ではストレスに打ち勝てない時に発生する病にはどんなものがあるのでしょうか。これは軽いものですと体がだるい・疲れ易い・イライラ・肩凝り・風邪・寝付き難い・夜中眼が覚める・胃がもたれる・目がチカチカすると言ったことから重くなると意欲減退に始まり虚脱症状から無気力感になり、会社拒否・登校拒否・等と言った拒否反応として生じて来ます。そして無力状態となります。

ストレスとは悩みとかの病気ではなく毎日生活して行くためには大なり小なりこうした刺激によって影響されて人は生きているものであり、それがバランスよく生活に入り込んでいる人は健全なる生活を営なんでいる人であります。

ではどう言う人がストレスに打ち勝てずに病気まで進んでしまうのかと言いますとひとつの特徴が気質の上から言えます。

1;人一倍頑張り屋の人

2;仕事でも勉強でもばりばりやり過ぎる人

3;物事を几帳面に考え過ぎる人

4;完璧主義の人

5;人一倍気配りする人   等

人間の心にも逃げ道が必要なのです。

心と言う風船球が張っていればいる程、外圧のストレスの影響を受け易い訳であり、多少ゆるみのある方がストレスを受け入れる素地があると言う事です。

仕事をばりばり一人で頑張るのではなく、共にコミユニケーションを取りながら成果を上げて行く、対立するライバル意識ではなくチームワークによる成果へと行動する努力であります。

ではストレスに打ち勝つためにはどうしたらよいのでしょうか。

まずストレスを受けて圧力に負けそうになった時の体の反応を知ることであります。そして手軽な自分だけの解消法を見出しておく事です。

近頃、家相の設計依頼の中に自分だけのプライベートルームが一部屋欲しいと言う希望の方が多くなって来ています。誰からも干渉されずに自分だけの気ままに過ごせる部屋、カラオケの好きな人は歌い、音楽の好きな人は聞き、ゴルフの好きな人はその練習と好みに応じてその解消を見出しているのです。

そうした自分で自由になる時間を少しでも持つ事が大切であり、管理されている又計算された生活から一歩踏み出して、自由気ままな時間を作り楽しむことであります。

次にお互いに本音を言い合える仲間の人を持つ事です。
何事にも「こだわらず」「とらわれず」と言う仲間を持つ事です。

現代社会は利害の多い社会であります。一歩踏み出せばお金儲けの話しばかりであります。そうした中で心から人間として話し合える友人を持つと言うことであります。利害を超えた友を持つことこれが大切なことであります。

次に呼吸法があります。

気学健康学の基盤は「呼吸法」であります。今、若者の6、7割の人達が、歩行中に口を開けて歩いています。口で呼吸している訳であり、鼻呼吸と言う本来の呼吸も今の若者においては忘れかけていると言うことです。

「万病は口より入ずる」訳であり、空気もその一つに数えられるのです。本来呼吸は鼻で空気を吸い込み、口で吐くというのが基本です。生活のテンポが早くなるに従いまた夜更かしが多くなるに従い、呼吸という何げない生活の中の基本が失われている訳です。

鼻で呼吸しますと空気は五臓六腑へと浸透していきます。口で呼吸しますと空気は肺か胃の所で止まってしまいます。若者が口を開けて歩く姿が、街の中で多く見受けられるようになったという状況は鼻呼吸の人が少なく、口で呼吸していることの証明であります。口で呼吸することにより空気による内臓への新陳代謝が、損なわれることにより体力の弱体化が進むことになるのです。

現状の医学の中に原因不明と称されている所の「慢性疲労症候群」や「ストレスに因を発する病」に対して対応は遅れながらも始まったばかりです。

黄信号から赤信号になった時の受け皿の不足はどうにもならない現実があります。急激なる社会変化にともないそうした変化に対応出来ない人達が大変多くなっていることは現実であり、病気のみならず精神的なる弱さや無計画さが多くの自己破産の若者を産み出す一因にもなっているのです。

そうした状態に陥った時に病気にしろ、精神的虚弱にしろ根本的治療の受け皿でありますところの「心の医療」の対応がなされていない為に、医者のはしごをしたり、また新興宗教に凝ったりすることになるのです。根本的には「人間」には本来生存して行く為の「治愈力」(自分で治して行く力)が備わっているのであり、医学もこの「治癒力」に背負う所が大きいのであります。

一に気力・二に治療・三に天命です。気力は人間の生命線であります。

ストレスと上手に付き合う法とは自分なりのペースで三つの「わ」で行動することです。

一つ笑顔で接する「和(わ)」と言う行動努力

一つ共に助け合う「話(わ)」と言う実践努力

一つ協力し奉仕する「輪(わ)」と言う使命努力

こうした連帯感のある精神で行動することが外圧と言うストレスと上手に付き合って行ける道であり、真の自立とはこうした自覚に立ってのことであります。

みちのしらべ「陰陽祐気学」本サイトはこちら

みちのしらべ 毎日の運勢はこちら

みちのしらべ 今月の運勢はこちら

日本建国の日と紀元

2009年2月2日 月曜日

日本の国においては、紀元を皇紀と呼びます。西暦2009年は皇紀2669年(皇紀は西暦に660年プラスする)になります。

西暦はイエスキリスト様がお生まれになった年を元年としています。

神武天皇(第一代天皇)から紀元元年・皇紀元年は「辛酉年」から始まります。斎明天皇(第三十七代)が崩御された年が辛酉年であり、元正天皇(第四十四代)の御譲位の年が甲子年であります。

また光仁天皇(第四十九代)の御譲位の年が辛酉年であり、醍醐天皇(第六十代)の四年が辛酉年に当たりますので延喜と改元しております。

また村上天皇(第六十二代)の天徳五年が辛酉年に当たりますので応和と改元され、その四年後が甲子年に当たりますので康保と改元しております。明治天皇(第百二十二代)までの辛酉年と甲子年の年は改元が行われております。

十干とは・・・甲(きのえ)・丙(ひのえ)・戊(ちのえ)庚(かのえ)・乙(きのと)・丁(ひのと)己(つちのと)・辛(かのと)・壬(みずのえ)癸(みずのと)です。

十二支とは・・・子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い)です。

「辛酉年・辛酉為革命」や「甲子年・甲子為革命」が来ると必ず「改元」の時なのです。即ち新しい出発の期でもあります。

上元・・・甲子一白水星の年から癸亥五黄土星の年までの60年間。

国土に関する変化・復興・建設がなされる。上元から中元の変わり目には、天変地異による国土の変化の生じる期。過去においては大正12年(癸亥五黄土星)に、関東大震災が生じた。

中元・・・甲子四録木星の年から癸亥八白土星の年までの60年間。

経済・交流・安定・権威権力尊重がなされる。中元から下元にかけては権威の失墜・権力の崩壊、組織構造の変化の生じる期。過去においては昭和58年(癸亥八白土星)に行政改革による民営化の実現と進んで行きます。

下元・・・甲子七赤金星の年から癸亥二黒土星の年までの60年間。

思想・文化・民族による変化気運の状況が生じる期。過去においては文久3年(癸亥二黒土星)明治維新への混迷期が生じています。

そして紀元の日は(建国記念日)2月11日でありますが、2月(立春)年度変わりであり、2月は寅月で立春は甲であり、2月4日であります。

2月4日(甲寅)・2月5日(乙卯)・2月6日(丙辰)・2月7日(丁巳)・2月8日(戊午)・2月9日(己未)・2月10日(庚申)・2月11日(辛酉)つまり2月11日の日が辛酉の日と言う事で、この日が建国記念日となります。

神武天皇(第一代)皇紀元年(西暦BC660年)辛酉年。

斎明天皇(第三十七代)皇紀1320年(西暦660年)・1321年目が辛酉年です。

昭和天皇(第百二十四代)皇紀2640年(西暦1980年)・1321年目が辛酉年です。

昭和64年1月7日御崩御さる。

今上天皇(第百二十五代)平成2年11月12日即位する。

日本の天皇制は125代にも及ぶ世界最古の王朝です。歴史の持つ大きな「うねり」のような流れの周期が見えます。

みちのしらべ「陰陽祐気学」本サイトはこちら

みちのしらべ 毎日の運勢はこちら

みちのしらべ 今月の運勢はこちら