忠臣と参謀役

2012年7月2日 月曜日

現在、国(政治)に於いても企業に於いても参謀役と言われる人がおりません。

昭和の時代に経営の神さま・教祖さまと言われた人がおりました。松下幸之助氏・中村天風氏・安岡正篤氏であります。

松下幸之助氏は皆さんもご存知のように松下電器(現在のパナソニック)の創業者であり、晩年数多くの経営に関する著書を記述しております。

中村天風氏は護国寺にて永年自身の経験を活かした講義を行って、現在も天風会館として護国寺前に会館があります。

安岡正篤氏は陽明学の分野から軍・政治家の参謀として吉田茂元首相の元で活躍し影響を与えた人物であります。今の憲法そして「平成」と言う元号の関係者と言われる人であり、一般には余り周知はされておりませんが、多くの政治家・官僚等の人達に影響を与えた人であります。

権力の中核にいる人や社長業にあたる人達には、常に忠臣にあたる人、参謀役にあたる人の存在が求められている訳であります。

忠臣の立場の人は上司の手足のごとく行動する役割であり、参謀役の人は上司の参謀となり補佐と助言を与える役割であります。

近年トップダウンと言う形態の経営が破綻した企業の一因に忠臣は数多くいたが参謀役にあたる人がいなかったと言うことであり、元ダイエーの故中内功氏や元コクドの堤義明氏等は共に良き参謀と言う立場の人が存在していなかったと言うことであります。

参謀としての理想の人物は三国志に登場する「諸葛孔明」であり、組織の中での役割分担としての大事な要因は立場なのです。

徳川家康の参謀役は天海僧上であり、豊臣秀吉の参謀役は竹中半兵衛・黒田官兵衛であります。多難なる時代の中で幅広く対応して行く為には、こうした忠臣の役割・参謀の役割(現在では部外監査役が求められています)と言う立場の重要性が強く求められるのです。

消費者主導の時代を迎える中で、経営の舵取りも大変難しくなっております。ワンマンと称された吉田茂元首相でも安岡正篤氏と言う参謀役にあたる人がいたと言う事であり、常に安岡氏がコンパス役としての役割にありました。

こうした先人・先哲の教訓が激動期の指針となります。

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