「積小為大」(せきしょういだい)の教え

2009年12月17日 木曜日

昭和の20年代・30年代は、今ほど一家族から出されるゴミの量は少ない状況で、ゴミの収集等は一ヶ月に一度くらいの回数でした。

またゴミも限られた分量でありました。家庭にも食品や品物も「勿体無い」と言う気風の残っていた時代でありました。

高度経済成長の時代と共に「大量生産・大量消費」の時代を迎え、ゴミの排出量も飛躍的に増大し今日に至っております。

21世紀は地球資源の問題・環境問題・自然環境問題等々地球上におけるこうした諸問題が、すでに許容範囲を超えつつある状況となって来ております。

そうした状況の中で資源を上手に使い切り自然環境を保全すると言う「循環型」による社会造りが芽生え出しています。

4・5年前まではいらないものとして廃棄処分されていた住宅の廃屋材からバイオエタノールと言うガソリンの代謝燃料の開発があり、野積みにされていた色付きのガラスやビンの再生品が開発されたり(日本建設(株))・卵のカラの薄い膜で繊維の軟らかさやパウダーが開発されたり(キューピー(株))茶ガラ(抗菌作用)とトレーで屋外のベンチ類の家具等が開発され(伊藤園(株))小さな村の大きな挑戦として柚子のドリンク化や山に廃棄されている杉材を再生してファッションバッグに製品開発されて(高知県馬路村)発想の転換が図られて来ています。

ここに取り上げた品々や製品はすでに実用化が図れているものであります。こうした創意工夫する文化の土壌は日本の歴史や伝統・伝承の中に流れて来た思考であり数多くのもの作りの土台や基盤に中にあるものです。

昭和40年代の毎年の暮れ近くになると山積された郵便局の映像がテレビで放映され「年内に捌けるかどうか」を見て大和運輸の小倉昌男社長が宅配便と言う新しい分野に進出したと言います。

4・5年前に野積みされた再利用の不可能な色付きガラスビンの山積がテレビで放映され、それを見ていた日本建設の社長がガラスの廃材(ミラクル・ソル)を再生させて水質の浄化や河・川・湖・海の浄化土として自然環境の浄化を促進し有明海の再生・干潟の回復と言う事業に発展していると言います。

ここで思い出される言葉に「名を成すは、毎(つね)に窮苦の日に在り、事に敗れるは、多く得意の時に因(よ)る」と言う訓であります。

同じテレビの放映された映像を何百万・何千万人の人達が見ていた訳であります。見ていた人の中で一番窮苦にあったであろう立場の人達が「発想を転換し創意工夫し試行錯誤しながら」世の中に再生させ還元して行く新規事業の参入や新製品の開発を生んだのです。

建設会社として公共事業が改革の中で激減して行き、それがガラスの廃材が目に止まり試行錯誤して新しい建設素材の開発となり水質浄化へと結実して行きます。また官に任しておくより民が積極的に社会貢献の役割を果そうと言う発想等々が宅配便の誕生となります。

事業興起のきっかけは小さな着想からの出発です。しかし人一倍の実行力と行動力で社会の中で大きく成長して行きます。

「積小為大」(小事を嫌って大事を望む者に成功はない)・・・・二宮尊徳翁と言うことに尽きます。

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